このブログでは主にアクリル絵の具のことを書くことが多いので(最近趣旨ずれてきてるけど)、膠液ってなんぞや?って方も多いと思います。
膠水とは主に日本画で使うのですが、日本画の絵の具って水干絵具だったり、岩絵具だったり粉状、粒状のものが多いんです。
なので、絵の具として使うときに画面上に接着させるために膠液を使います。
私は普段はアクリルで描くんですけど、日本画を習ってるのもあって、岩絵具も一緒に使ったりもするもんで、たまーに膠液を使うのですがいかんせん動物性のものなので消費期限が短い!
小さい絵だと少しの量しか使わないので、市販の膠液を買って使ったりしてたのですが、今回先生に膠液の作り方を教えていただいたので、はりきって膠を買ってきました!
熱しやすく冷めやすい私なので、忘れないうちに早速作ってブログに残しておきます。そしてちゃんと消費するのだ!!←希望
膠液を作る① 準備
膠にも色々種類がありますが、今回は買ったのは三千本膠。
多分一番メジャーなやつです。
本当は正式な道具(膠鍋とか)もあるのですが、ちょっとしか作らないので手軽に有りものでやってますw
先生に教わった分量が「膠二本に対して水180cc」なのですが、そんなに大量に作っても「早く使わないとっ!」って自分の首を絞めるようなことになっちゃうし、そもそもそんな大きい絵を描く訳じゃないんでね、ここはまあ適当に…←
……とりあえず1/4量で作ることにしました。
先生も半量か1/4でも良いよって言ってたし。
そんな訳で一本を半分に折るんだけどこれが硬い!!
全ッ然、折れんのでペンチで切ろうと思ったけどそれでも硬い…。
結局ペンチで切れ目入れてから、手で割りました…
ほんとすごい硬さ。私が貧弱なのか?
あ、手で折るときは怪我したり、破片が飛び散ったりを防ぐためにタオルで包んでから割ってくださいね。
瓶に入れやすい大きさに更に細かく割っていく。
正直この作業が一番大変でした…
割れたら、分量の水に漬けて柔らかくなるまで置いておきます。
一応冷蔵庫に入れて一晩放置しました。
膠液を作る② 膠を溶かす
そして冷蔵庫に入れて一晩置いたものがこちら。
階段駆け上がったせいで軽く撹拌?されたみたいで、画像では濁った感じになっちゃってますが、浸けて置いた膠がふやけて膨らんだみたいな状態になってました。
これを湯煎で温めて溶かしていきます。
お菓子作りみたいで楽しいー!
思ったよりもすぐ溶けてくれました。
ガーゼで漉してから粗熱をとって冷蔵庫で保管します。
ゼリーみたいにプルプルに固まるので使う分だけ取り分けて、温め溶かして使います。
膠の濃度と消費期限
膠の濃度、今回は先生に教わった通りに作ってみましたが、作家さんによって使いやすさや好みの濃度があり一概にこの濃度で作らなければ、というものではないようです。
水干なら薄めでも大丈夫だし、粗めの岩絵具だと濃いめの方が良いだろうし、夏は濃いめ、冬は薄めなど季節によっても調整が必要だったりもするので、色々試して自分の使いやすい感じで作っていくのが一番なんだと思います。
ただ、濃いめの膠だと水で薄めることができるけど、薄めの絵の具で膠を強くしたい時は膠液を足すことになります。
そうなると思った以上に絵の具が緩くなったりすることも。
ある程度濃いめに作っておく方がオススメとのことでした。
膠の消費期限は冷蔵庫で一週間。
よく膠が腐るとかって言いますが、腐ったら一体どうなるのか?
くっつかなくなるのか、ドロドロになるのか…?
気になったので興味本位で1ヶ月ほど冷蔵庫に置きっぱなしてみました←
見た目は変わりなくて普通に使えんじゃない??って感じだったんですが、
蓋を開けてみると………くっさ!!!!!!
めちゃめちゃ臭くなってました…
開けただけで異臭!
くっつくかどうか気になってたけどあまりの臭さに断念しました。
試す気になれないぐらい臭かったよ…
感想
膠を折るのが一番の難所でしたが、あとは意外と楽ちんでした。
溶けるのも早かったし。
個人的に、いざ描くぞってなってから毎回膠折る作業を挟むの苦行だなーと思ったので今回作ったあと、手持ちの膠を全部細かく折っておきました。
なので今度からはグラム比で作っていくつもりです。
このやり方で不具合あったらまた追記します
因みに膠一本あたりのグラム数は11〜13gでした。
念のため測ってみたらグラム数に意外とばらつきがあったので、水分量ってほんとにそこまでシビアじゃないんだなぁと。
まぁ大体膠が7〜8%くらいって感じかと思うのでしばらくそれでやってみよ。
せっかく教わったので、今後は膠液も自分で作ってちょうどいい濃度を見つけていきたいなぁと思います。
もっと沢山描かないとだねぃ。
以上!←締めが雑。