最近は紙に描くことよりも、金属やらに描く方が多くなっているので、基本下地にジェッソを塗ってから描くのですが、たまーに紙に描くとき、ついジェッソ塗り忘れちゃったりして「しまったぁああぁ!」となることも多々…。
ま、ジェッソなくても描けるんですけどね。
ジェッソの効果の一つとして、発色が良くなるというのかあるのでできるだけ塗るようにしてるんですが。
実際どれぐらい違いがあるのか一度調べて見たいな〜ってことで今回実験して参りました。
ジェッソによる発色の影響を水彩紙で比較
今回、紙はハガキサイズの水彩紙、ホワイトワトソンを使用しました。
絵の具はリキテックスの伝統色12色セットに入ってある色。
ジェッソもリキテックスのものを使っております。
リキテックスのジェッソは柔らかめで使いやすい印象です。
条件によって結果も変わってくるかもしれないので一応ご参考まで。
違いが分かりやすいように紙の右半分にジェッソを塗り塗り。
塗った部分だけ紙がくるんとして来てイラっときたんでパネルに貼っ付けました←
塗り心地
ジェッソ無しの方はちょっとカサカサする塗り心地。
紙のでこぼこに引っかかるところもあるかな。
紙のでこぼこがあるので、ちょっと塗りつぶしにくさを感じるかも。
ジェッソ有りはちょっとしっとりとした感触。
塗り心地は引っかかりが少なく感じました。
これは今回使っているジェッソが、あまりザラザラ感がないものだからかもしれないです。
ジェッソではないですが、以前パミスゲルを使った時にガサっとした感触と結構な引っかかりを感じたので、荒目ジェッソでも多分引っかかる感じがあるんじゃ無いかなと思います。
あと、簡易的な水張り(ちょっと濡らしてパネルに貼っただけ)なせいもあってか、ジェッソ無しの方が紙がうねりやすいなと感じました。
ジェッソ有りの方がうねりが控えめ。
紙の面の上にジェッソの層があるから、水分の影響が紙まで伝わりにくくなってるのかもしれません。
色合い
左側が水少なめの塗りやすい固さで、右側は水多めで水彩っぽく使うことを想定してして塗ってみました。
ジェッソありの方が若干鮮やかに感じます。
ジェッソなしの方は少し色が沈みがちですね。
ただジェッソありの方が筆跡が残りやすいです。
特に水彩のように薄めて塗った方はジェッソなしの方が均等に塗れてます。
ジェッソありはムラがすごい…
これをうまく表現に活用できるなら良いのでしょうけど…
キャンバスでジェッソ有無比較
同じようにキャンバスでも比較してみましょう!
画材屋さんで買ってきたミニキャンバスを使いまーす。
って、んん??
…もう既に何かしら塗られてるような…大丈夫かな…⁈
表面ごわっとしてるんよね
とりあえずこちらも半分にジェッソを塗り塗り。
ちなみに紙も、キャンバスもジェッソ3回ぐらい重ね塗りしてます。
で、同じように12色塗ったのがこちら。
左のキャンバスはこってりめ。
右のキャンバスは水彩のように
薄めて塗ったもの。
こってりめに塗った方はあんまり違いを感じないかも。
ジェッソを重ね塗りしてる分、キャンバスの布目が出にくいのと、画像では分かりにくいけど、ジェッソ無しよりも透明色の透明度が若干高く見えるかなぁという感じですね。
水彩っぽく塗った方は、ジェッソ有りだと塗ったそばからなんだか弾かれてるみたいな感じがあったんですよね。
↑ジェッソ有りエリアに入るなり、弾いた感じになってるの、分かります?
そして乾いてからもかなりのムラが!
水分多めで使う場合はジェッソ無しの方が使いやすそうだなと思いました。
後記
両方並べてみるとこんな感じ。
下地を塗った方が
・ちょっと鮮やかに発色する
・紙やキャンバスの目が出にくくなる
・紙の場合水分で紙がうねるのがマシになる
という効果があると感じました!
まぁでも、ジェッソ塗らなかったからって
何か不具合あったことなんてないので結局のとこ好みの問題なのかなぁなんて思ったり。
ただ、今回は元の色が白いものでしたが有色の素材に描く場合は下の色が影響するので、白で下地を作った方が描きやすいです。
(狙って有色にしてる場合を除く)
その場合、白の絵の具よりも隠蔽力が高いジェッソを使うと良いと思います。